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宿をとった東山温泉郷にタクシーが乗り入れまして。
長閑な温泉郷を愛した著名人に耽りつつ、鋭角さの欠片もない山間の道を堪能。
しかし所々に、温泉客からもオーナーからも見放された温泉宿がちらほらと。。。
その寂れた様相は、名画の染みのようで痛々しい。
本来ならば在ってはならない染みがそこにあり、それが余計なものまで探索せしめようとする。
こんな小規模な温泉郷の一帯にも「勝ち組」と「負け組」があるのだ。
入り口を塞ぐ錆びた鎖はきっと、今でも自分の存在意義を模索しているのではなかろうか?
聞こえない声が、錆びた鎖との相乗性を帯び、無常。
やるせない気分だけを植え付けました。
タクシーの車窓に数秒だけ映っただけの寂寥たる光景は、その後も長く尾を引き、今でも想うだに一番濃い断片です。
チェックインの際、フロントの男性がお手本のような標準語でいろいろと説明をしてくれました。
バリトンの心地良い声である。
「この人は本当は会津の人ではないのかな?」
入り口を塞ぐ錆び付いた鎖がまた思い起こされました。
(一体全体、現代人は何のために、何を封鎖し、何を封印しているのだろう。或いはそうされることを容認しているのだろう。)
食事の時、給仕をしてくださる仲居さんは若い女性。
慣れない標準語を強いられているためか、所作はベテランの域なのに、カミカミである。
普段の言葉で話してくれればいいのに。。。
そう思いつつも、やっぱり何故だか私の言葉は丸みを帯びるのだ。
仲居さんの緊張が伝染したのか、その日の食事はお行儀のいい優等生って感じ。
楽しみにしていたお米の味もそう。
優良さをアピールしたため独特な土臭さを隠そうとしたのか、あまりパンチは効いていなかった。
前菜の6品のうち、「烏賊の塩辛」と「クリームチーズ」のまったりとした濃厚さは良かったけど、
薄味な他の4品が隠れながら、少し主張してる感じが気なった。
こういう目立たないモノ、劇的な主張が出来ないモノにこそ目を留めるべきではないのだろうか・・・。
色んな意味でさッ。。。
食事の後は、最上階のお風呂で眼下に広がる若松市街の夜景を堪能。
露天風呂に浸かりながら、160年前を想像してみました。
その頃の夜は、地の高低も知りえぬ漆黒の闇に包まれていたであろう。
そこで殺戮が繰り広げられていたのだ。
しかも同じ民族同士で。
大戦後の日本は確かに豊かになっただろうけど、広島で被爆した人々は幸せを掴んだだろうか?
維新革命を果たし、西洋思想を学ぶ機会を得ただろうけど、会津の人々に報いはあっただろうか?
来年は早々の内に奈良にでも行ってみようかしらん。。。
次の日の旅の工程をあれこれと思いあぐねながら、月が見えない曇り空の下でも、明るい市街地の明かりを
美しいと思いつつも、少し、、、。
思いを馳せてみても現代人は限界を強いられる。
浜田省吾 : PAIN
昭和一桁生まれの養母と一緒であれば、面白い話が聞けたかもしれない、、、養母の両親から聞いた話、祖父母から聞いた話。
せっかく声に丸みが帯びてきたのだ。
今なら邪険にせず聞けたかもしれない、、、そう思い至って罪悪感と共に少し凹ム。
月は出ていない。。。
それでも明るい市街地は、この地であるだけに戦火のように思えて仕方がなかった。
★お詫び★
10月1日(木)午後5時頃から深夜まで、NINJAサーバーの不具合によって、アクセスしづらい状態だったようです。
告知が遅れましたが、ご報告まで。
ご心配をおかけしたカモしれません。すみませんでした。
(その頃のわたくしは、、、飲んだ暮れてましタ☆てへへ)
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