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己がしばしトリップしておりまして、長いことブログの更新をサボってしまいました。
いつも覗いて下さる方には、面目次第もございません。
予期せぬ長電話、付き合い、出張、怠惰。。。ま、言い訳です(笑)。
先程、帰ってきました。
Jへの出張のついでに、久しぶりに新橋に足を運んだこと、下町を散策したこと、研修会の講義内容のこと、代表戦@日産スタジアムのことなど、雑感をぽつりと。。。
欧州サッカーの歴史は日本と比較するまでもなく古く、もはや伝統的なスポーツとも言えますね。
立派なクラブ、集客性の高いスタジアム、地域密着性。
「Jリーグの各クラブも、欧州のビッグクラブを目指そう!」
ってなアプローチで、今回の研修会の目玉講義が「指定管理者制度について」。
日本におけるサッカーの歴史などまだまだ発展途上で、自前のスタジアムをおっ建てられるクラブなんてありゃしない。
だから既存の公共施設を使わざるを得ないのだけど、公共施設を一介のプロスポーツ興行会社が、たかだか年間20あまりのホームゲームや数回のイベントのために独占するわけにもいかない。
しかし、この公共施設は広く地域の人々に使われているかと言えばそうでもない。
テニスコート、プール、サッカー場、野球場、利用者の延べ人数だけみると、年間で(その地域住民の)一人一回は使用している計算になるっていうリサーチがあるのだけど、でも、実際の利用は限られた人々が複数回使用してるっていう現実。
これって公共性に薄いよね。
平たく言うと、6000人が1回利用するのと、60人が100回利用するのと、利益で言えば相違無いけれど、どちらが公共性があるかってこと。
ま、どちらにしても公共施設は採算など取れるハズもなく赤字である。
その補填をしてくれるのがお役所。
毎年毎年毎年、施設を利用することもない住民の税金で。
「それはけしからん!」
っとKOIZUMI元首相の掲げた「民間で出来ることは民間で」の言葉により、規制緩和があったのだ。
それが「指定管理者制度」で、詳しく語るのも今は忌々しいし面倒くさいけれど、少しだけ。
要するに、公務員は採算のための何の努力をせずとも、補填金があるからヌクヌクとしてきたわけだ。
けど、この「指定管理者制度」ができたお陰で、施設を使いたい民間企業が参入出来るようになった。
名古屋の瑞穂競技場の場合は、「(財)名古屋市教育スポーツ振興事業団」が、競技場の指定管理者となっていて、ここがグランパスの競技場使用許可を出すところ。
でも、はっきり言って名古屋市の天下り団体で、体質はあまり変化なし。
もちろん使用に関しての制約は緩くなったお陰で、試合前のイベントも出来るようになったので、それは勿論ありがたい。
民間が上げる利益の何パーセントかをこの指定管理者に納付することで、競技場管理者(地方)は利益を計上できるようになったのだけど、これは実は瑞穂の指定管理者(天下り団体)にとっては面倒なこと。
国からの補填が少なくなってしまうから。
鯱さんチームの興行収入が高ければ高い程、国からの補填が減少するので、仕事は増えるのに補填は少なくなるので面白くないってわけ。
そんなこんなで、やっぱり鯱の興行にはあまり協力的ではないのだ。
Jリーグのチームのホームスタジアムについては、ほとんどが、名古屋の瑞穂と同様。
そこで、
だったら、クラブそのものが「指定管理者」になったらどう?
って考えが生まれて、鹿島・横浜・新潟などはそうなりました。
でもさ、これって要するに、利益確保が出来無いのは、民間企業の「自己責任」論になってくるような気がする。。。
指定管理者制度制定の前に、公務員の意識改革が先だと思うのはアタシだけだろうか?
この日の講師は、W大学のスポーツ科学学術院准教授で、東大大学院出の方。
KOIZUMIの規制緩和を絶賛するような口ぶりだった。
知らぬ存ぜぬ、、、の世界を教えてもらえたのはありがたいけれど、なんだか苦い後味。
最後に超有名欧州クラブのスタジアムの様子を、ビデオで観ることに。。。
8万人を収容するスタジアムはコンコースも広く、随所にパブがある。
ショッピングモールや宿泊施設まで完備しているスタジアムもある。
「100年後に、日本でもこういう施設が出来たらハッピーだよね~。」っと棒読み。
何故欧州ばかりを手本にするのだろう?
日本には、日本独自の文化があるわけだし、欧州の真似などする必要は無い。
それよりも、日本のようなサッカー途上国との意見交換の方が、ずっと有意義だと思うのだけども。。。
少しばかり靄~っとしたまま、次の日を迎えました。
この日は、完全にプライベートで東京の下町散策をしようと(実はこっちの方を)楽しみにしておりました。
浅田次郎さんの、「天切り松」の世界を辿ってみたかったのだ。
まず、宿泊していたホテルの馬喰町から、1時間かけて三ノ輪まで歩く(笑)。
なんだか最近、日常を離れたとたんに歩き回りたくなるのだ。
ここが東京とは思え無い少し寂れた町並みを横目に、目的地までひたすら歩く。
てくてくてくてく。。。
やがて三ノ輪に辿り着いたけれど、すぐ近くのハズのソコが見つけられない。
迷いながら知っていそうな人を探し、たまたま見つけた公園で、犬を連れた年配の女性に道を尋ねました。
「あのぅ、淨閑寺はどこでしょう?」
そしたらその女性は、
「この辺りはお寺が多くて、名前をよく知らないんですよ、、、
あ、あの方はお坊さんですよ、彼ならきっとよく知ってると思うから、彼に尋ねてみたら?」
などと。
公園のブランコの近くに、やはり犬を連れた坊主頭の30歳前後と思われる男性が、友人らしき人と話し込んでいる。
「すみません、、、」
っと話の腰を折ったことを詫びつつ
「淨閑寺に行きたいのですが、ご存知ですか?」
そう聞くと、、、。
「淨閑寺?」
っと言ってしばし黙してから、2人して
「ああ、投げ込み寺のことですね?」
合点がいったようにハモる。
NAGEKOMIDERA、ナゲコミデラ、なげこみでら、投げ込み寺。
永井荷風も心に留め、よく訪れていたというそのお寺は、確かにそういうお寺だということは知っていたけど
字面とドラマの中でしかお目にかからない言葉だと思っていた。
しかし、2人とも「投げ込み寺」とはっきり口にしたのだ。
その言葉尻には、侮蔑のニュアンスが全く感じられなかったのだけれど、それが返ってショッキングだった。
道筋を丁寧に教えていただいたことにお礼を言いながらも、頭の中では『投げ込み寺』と発した男性の声がリフレインしていました。
淨閑寺は、明治から昭和初期の時代の吉原の遊女が多く奉られているお寺さん。
貧しさゆえに売られて戸籍にも残されず働くだけ働き、やがて身体を壊して逝ってしまったり、その昔、お江戸の大火があった時にも、地震が有ったときにも吉原の大門は固く閉ざされていたため被災した、身元も判らないお女郎さん達がここに投げ込まれたことから、「投げ込み寺」と言われています。
見た目にはすこぶる健全な男性から「投げ込み寺」の語句を、さも不思議でもなんでもなく「あっけらかん」とした体で聞いてしまったことに少々拘ってしまい、その後は教えられた道を進みながら口に出してつぶやき続けた。
投げ込み寺、投げ込み寺、投げ込み寺
どうしても、その言葉に慣れない。
淨閑寺に辿り着きお供えを地蔵尊の前に並べる。
お茶、おにぎり、プリン。
幼いかむろ、年増の女郎、その当時の年齢は計り知れないけれど、6歳から30歳くらいだろうか。。。
手を合わせて瞑想していたところに、観光目的の年配女性の団体がドヤドヤとやってきました。
「淨閑寺ってね、、、」 「身寄りのない遊女がね、、、」 「今でもそういうお仕事をしてる人が多く参拝に、、、」
あまり聞きたくない音が耳障りだ。
明らかにアタシを避けようとするのか、狭い境内ですれ違うのに、挨拶もなく目を合わそうともしない。
彼女達には、アタシが「そういうお仕事」をしている者に見えたのだろう。
「今でもそういうお仕事をしてる人が多く参拝に、、、」
誰でもできる容易い想像である。
そんな言葉、わざわざ口に出さなくてもいいのに。
この参拝客の「善意」は一体何だろう?
お寺を後にしたとたんに雨がパラパラと降ってきた。
傘を持たずに来たことを後悔。。。
ね、プリンなんて食べたこと無いよね?
さ、さ、雨に濡れないうちにはやくお食べ・・・。
三ノ輪から地下鉄に乗り、辺見庸さんの「もの食う人びと」を読みながら、逝ってしまった遊女達は、プリンにがっつくだろうか、、、それとも幼い弟や妹に分けるだろうか、、、なんて少し気になった。
投げ込み寺、、、投げ込み寺、、、投げ込み寺、、、。
その後も何度もつぶやいてみるのだけど、やっぱり慣れない。
その都度、漠たる寂寥が目の前にチラつくのだ。
僕は君に恋をする / 平井 堅
講習会の内容に、アタシの興味は失せちゃった(最初から無かった・笑)けど、しかし、その足は代表戦が始まる日産スタジアムに向かってる。
明治後期には、欧州ではもうサッカーは確立されたスポーツだったのだ。
日本には日本独自のやり方があるんじゃないのか?
ナンでもカンでも、欧米に倣うことが正しいのだろうか?
何か大きな力に翻弄されてばかりいるようで虚しい。
☆会津紀行については少々時も経ってしまったので、また折を見て旅の思い出として記します。
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