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北京メディアウオッチ 〔ブログ〕より転載


第32回北京日本人学術交流会に寄せられた大石又七氏のメッセージ


私は元第五福竜丸というマグロを捕る漁船の乗組員で、アメリカが広島型原爆の約1000倍、15メガトンという巨大な水爆実験を行ない、その爆発で起きた大量の『死の灰』を浴び被爆した大石又七というものです。このマーシャル諸島のビキニ環礁は、負の遺産としてこの度、世界遺産に登録されました。

 アメリカ軍は、1946年から1958年にかけて、このビキニとエニウエトク環礁を使って67回の大気圏核実験を行ない、合わせて100メガトンの核爆発を繰り返しました。
 この間、日本の1000隻におよぶ漁船が被爆しています。

 この爆発は、なんと広島型原爆を毎日一個ずつ18年間落とし続けた量に匹敵するというから驚きです。それらの放射能は半減期が何十年、何百年というもので人間の骨の中に入り込み、染色体を傷つけながら体の内側から攻撃するという内部被爆を起こしていたのです。染色体を傷つければ死産や奇形児の原因を作りだし、子孫へと繋がっていきます。これが水爆の恐ろしいところです。骨の中では造血細胞が白血球や赤血球、血小板などを作り出して人間は生きています。それらを時間をかけながら破壊し、がんなど作り出していました。
 白血病や骨肉種を起こすストロンチウム90、甲状腺がんを起こすヨウ素131、遺伝子を狂わせるセシウム153、中には半減期 (半分になるのに) が2万4千年かかるというプルトニウム239が含まれています。

 この事件の重要なのは、目に見えない放射能というミクロの世界であるということです。半減期の長い放射能が食物連鎖や風などに乗って地球上を漂い、誰のどこに取り付くかは現在の医学では計り知ることは出来ません。

 1940年代から50年代にかけて核実験が地球上のあちこちで始まりました。大量の放射能が大気圏や地球上に振りまかれています。そのことを裏付けるように60年頃から世界でガン患者が急増し、日本でも今死亡率のトップはガンで、年間35万人といわれています。
 私は、この放射能がその一因になっていると思っています。
 この重大な問題は黙って見過ごすわけにはいきません。

 私たち23人の乗組員の内、半数がすでに被爆と関係あるガンなどで亡くなっています。私も肝臓ガン、最初の子どもは死産で奇形児、今も白内障、気管支炎、不整脈、肺には腫瘍を抱え嗅覚も消え、三二種類の薬を飲みながら命をつないでいます。しかし日米政府はこの大事な事件を被爆者や被害者の頭越しに政治決着を結んで解決済みにしたため、私たちはその時点から被爆者とて認められず亡くなっても発病しても援助も治療も受けていません。

 私も他の被爆者と同様、差別や偏見を恐れ、その上共産党の回し者のように揶揄され、東京の人ごみに逃げ込み隠れていました。だが、仲間たちが一人ずつ亡くなって行き自分にも次々と不幸が襲ってくる。この恐ろしさが何事もなかったかのように忘れられていくことの悔しさが募り、当事者が声を上げなければ又必ず起きる、繰り返されると思うようになって、その後からは何十年も内部被爆と核兵器・放射能の怖さを伝え続けてきました。
 ビキニ被爆事件は日米の政治がらみのため、識者の中には判る人もいますが、元漁師で洗濯屋の親父が一人で訴えても振り向いてはくれません。

 東日本大震災、大地震が3月11日とうとう牙をむきました。そして恐れていた原子力発電所が高さ15メートルの大津波で破壊され、大災害の上に放射能が襲い掛かっています。被害を被っている人たちの心境はいかばかりかと胸が痛みます。

 苦しんでいるさなかに不謹慎なことかもしれませんが、私は一言いいたいです。

 東海村の原発とビキニ事件は大きな関わりがあるからです。だが誰の口からもビキニ事件という言葉が出てきません。ビキニ事件が当時、核、放射能の恐ろしさをあれほど警告して証明したのに、日米政府はわずか9ヶ月で政治決着を図り握りつぶしました。私たちはその時点で被爆者ではなくなり、何の援助も補償も受けられなくなりました。
 そして、こともあろうに被った膨大なビキニ被害額やアメリカの核実験容認などを取引材料にして水面下で原発技術や原子炉をアメリカに要求し、東海村に導入したのです。後にアメリカの国立公文書館からそれらの資料が見つかり明らかになりました。

 原発導入に対しては、当時大勢の人たちが日本列島には活断層が網の目のように走っているから危険だ「原発は核兵器と同じもので危ない」といって反対してきました。その答えが今出ているのです。もし直下型だったらどうなっているだろうか、北海道から沖縄まで、いや世界中に広がり大変なことになっていると思います。
 ビキニ事件以来、歴代の政権は核兵器と放射能の恐ろしさを隠したまま安全だ安心だといって国民に少しも教えてきません。これこそが重大な流言飛語ではないでしょうか。そのため大人になっても怖さを知らず反対もしない。目の当たりにして初めて驚き、恐れおののいているのだと思います。
 それは科学者も政治家も同じで自ら原発は安全で安心だという幻想をいつの間にか信じてしまい、この凶器を利益を追求する企業に持たせてきました。企業には事故がおきても賠償する能力などなどないことは素人にも分かります。

 ビキニ事件後に生れ、原発の成り立ちを知らない政治家たちがまるで現政権の責任でもあるかのように国会で騒いでいますが過去をもっとしっかりと勉強するべきだと思います。
 原発導入に関わった者たちは、原発に有利な計らいをしてその見返りに政治資金や地位、財産にもありついてきたはずです。自分たちの過ちで大勢の人たちが苦しんでいるのです。責任を感じるなら溜め込んだ財産や資産は苦しんでいる人たちの前に差し出し、頭を下げて施設住宅に入り、発電所の中で自ら陣頭指揮をとるのが人の道ではないでしょうか。

 あと一つ言いたいことがあります。アメリカ軍と軍事同盟を結び、毎年5兆円もの税金を使って人を殺す為の軍事訓練を重ねている自衛隊は、日本国憲法に従って今すぐにでもやめ、災害救助隊に替えるべきだと思っています。私は何年も前から子どもたちの前でこのことを言い続けてきました。災害地の現状がテレビで映し出されるたびに、災害救助のヘリコプターが今出動していたら助かるのに、飢えと寒さに震えているあそこにはヘリコプターなら行ける、有事なのだ。イライラしながら見ていました。

 核兵器を積んで他国を攻撃する最新鋭のハイテク飛行機は要らない。ミサイルやたくさんのレーダーを搭載して人を殺しに行く4000億円もするイージス艦も要りません。
 自衛隊員の姿を映像で見たのは確か災害発生2日後だったように思います。外国からの援助隊は敏速でした。嬉しかったです。

 憲法九条を持つ日本が世界に貢献する道は、毎年繰り返される災害に貢献する災害救助隊だと思います。一刻も早く出動し、助け、喜ばれ、信頼される。これこそが核兵器や戦争を無くして平和に近づく早道で、21世紀の『人類が目指』なければならない方向だと思っています。     

     2011年4月22日                         
ビキニ被爆者 大石又七


[大石又七さん プロフィール]
 1934年、静岡県榛原郡吉田町に生まれる。1948年から漁師となり、1953年に新たにできたマグロ漁船第五福竜丸に乗船、5度目の航海中の1954年3月1日、ビキニ環礁で被爆。
 長い入院生活の後、東京でクリーニング店を営みながら、自らの体験談を中心に核廃絶や平和を願って活動している。


('11/6/9追記)

大石さんは20歳で被爆し77歳になる今日まで、57年もの間、被爆に対する無理解による差別と戦い、ビキニ事件を無かったこととする政府、マスコミ、世論と孤独に戦い続けてきました。
57年と言えば、半世紀以上です。
その間、誰も耳を傾けなかったのは、大石さんが自嘲気味におっしゃるように「元漁師で、洗濯屋の親父の叫びなど、誰も聞いてくれなかった」のでしょう。
東電の女性社員が福島第一で被爆したことに、厚生省は大騒ぎで調査をするけれど、ならばその基準で福島の住民、特に子供達の被爆調査も同様に大きく騒がなくてはいけないのに。

彼に一体どんな落ち度があったのでしょうか。
被害に遭い、守ってくれるハズの日本国政府はアメリカと政治解決し、医療保障も無い事に怒りの声をあげたら、共産党呼ばわりされて被爆以上にいわれの無い差別を受けてきたのに。
「核はいやだ!」それだけの主張をしている、それだけなのに、それでも政府は原発を推進するというのか。。。

現首相の名前など、忘れてしまうくらい嫌いだけれど、それでも浜岡を止めたし、脱原発宣言ともとれる「自然エネルギー」へシフトする考えも示しました。もちろんパフォーマンスなのでしょうけど。
しかし、それを機に、こんな時にでも与野党から「菅おろし」の政局に持ち込む声があがっているのを見るにつけ聞くにつけ、「菅氏に任せてはおけない!」という大合唱となるのは受け入れられません。
東日本大震災から3ヶ月を過ぎようとしているのに、不自由な避難所暮らしを強いられている多くの人々を尻目に、与党も野党もないだろうに!っと憤慨していたら、、、あ、大連立だそうです(爆)。
消費税増税、TPP加盟、道州制導入が柱だそうです。

悲しいことに、対立政党なし。これを翼賛といい独裁というのではないのかぁ。

耐えがたきを耐え、、、の時代みたい。。。

気持ち悪いですね。。。。
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無題
大石又七さんに言いたいこと

自衛隊は、「毎年5兆円もの税金を使って人を殺す為の軍事訓練を重ねている」訳ではありません。
国を守る、あなたの安全を守るために訓練を重ねているのです。

「ミサイルやたくさんのレーダーを搭載して人を殺しに行く4000億円もするイージス艦」
これも違います。
イージス艦はあくまで『盾』の機能。
日本のイージスは装備を劇的に変えない限り攻撃型にはなりません。
このような主張は、
尖閣、スプラトリーで度々侵略まがいの行為を繰り替えした挙句、
ついに空母まで建造する(自称:発展途上国)の中国に向かって言うべきでしょう。

ご自身の体験に基づく放射能に対する主張に対しては首肯できる部分も多いのですが、
「あと一つ言いたいこと」以下の部分は、
残念ながら荒唐無稽ではないでしょうか。
tk 2011/06/08(Wed)22:59:59 編集
Re:無題
>tk様

コメントありがとうございます。

>自衛隊は、「毎年5兆円もの税金を使って人を殺す為の軍事訓練を重ねている」訳ではありません。

そうですね、私の次兄は若い頃、自衛隊に7年程在籍していました。長兄が稼業の米屋を継ぐのを嫌がったので、次兄が退官して稼業を継ぎました。
これ、要は言い訳で、辞めたくて仕方なかったみたいです。
過酷な訓練は辛かったけれど、まだ耐えることが出来たそうです。けれど先輩からの陰湿な苛めや、上官による、人前で人格を否定するような怒号や罵声は、嫌で嫌で仕方がなかったそうです。50歳を過ぎた今でも夢に出てくるようです。
過去も現在も、甚大な被災をされた方々を救い、復興に尽力してきた個々の隊員さんには感謝します。けれどやっぱり実態は軍と同様だと思います。

日本のイージス艦の役割云々について詳しいことは存じませんが、反米体質の国に対し、いつもでっかいお世話な内政干渉で一般市民を虐殺しまくる米国に加担しているという意味においては、「ミサイルやたくさんのレーダーを搭載して人を殺しに行く」という表現は、間違っていないと思います。

中国の軍拡は急進的ですので目立ちますけど、アメリカの軍事力に比べてまだまだ圧倒的に弱いです。中国の軍拡が、日本を意識しているものだとすれば(あたしゃアメリカを意識していると思うけど)、警戒して軍備を増強するより、まずは外交で友好関係を築くべく尽力するのが外務大臣さんのお仕事なのではないかと。尖閣沖での漁船衝突問題での、みゃーはらの行動には大笑いしました。弱い犬ほどよく吼えるって感じ。
日本の武道に『真剣白刃取り』って技があります。その技が憲法9条なんじゃないですかね。。。これは人から聞いたことの受け売りですけど。えへへ。
【2011/06/10 00:27】
無題
中国の軍拡の動向は全く由々しき事態です。
しかも、アフリカまで繰り出していて、これはまさに「帝国主義」といってもおかしくない状況、というのが、わたしたちの一致した見方です。
国内の人権問題もあり、どうやってこの国に平和と軍縮のメッセージを伝えていくか、大事な問題だと思います。

それはそれとして。
というか、それとも密接に関わることですが。

イージス艦は弾道ミサイル防衛にも使える防空護衛艦です。
空母がないのに、空母機動隊を守る最新鋭の護衛艦を持っているわけです。

なぜか。

アメリカの海外展開に同行するため、というのが一つ
(アメリカから空母にくっついてきてね、という要求があるわけですね)。

もう一つは、国際的にいえば「軽空母」といえるぐらいの配備を、自衛隊はすでにすすめているからです。
これが「ひゅうが」型ヘリコプター搭載駆逐艦。
ヘリを10機も搭載でき、13500トン。
10000トンを超える駆逐艦は、世界的にはほとんどないです。
ふつうこれは空母といいます。

というわけで、「人を殺しに行く4000億円もするイージス艦」という表現は、
イージス艦だけでそれをすることはあまりないでしょうが、しかし、イージス艦が帯同するアメリカ空母、もしくは日本の「軽空母」とセットで
充分に可能になるわけです。

仮に、
仮に、「国を守るため」であっても、現在のような自衛隊を持つことを憲法違反ととらえている憲法学者は8割です。
2割は合憲、もしくは見解を示さず、ですね。
学問は多数派だから、少数派だから、いった区分は、あまりすべきではないという考え方もあるのですが、まぁ、ほとんどの憲法学者は、この自衛隊の装備はおかしいでしょ、と考えているわけです。

憲法をふみにじって解釈改憲をすすめ、自衛隊の既成事実を築き、さらに、「憲法なんて時代に合わないじゃん」という世論工作を周到にすすめてきた支配層がある、ということですね。

大石さんは御自身の悲痛な体験のもとに、社会科学の成果を学びすすめた方、と、わたしは理解しています。
M 2011/06/09(Thu)21:00:17 編集
Re:無題
>M様、いえ、peace09様

コメントありがとうございます。
一瞬、以前からお立ち寄りいただいてるM様かと思いましたが、やっぱりすぐにわかりましたよ。^^
とても分かり易い解説をありがとうございました。

>憲法をふみにじって解釈改憲をすすめ、自衛隊の既成事実を築き、さらに、「憲法なんて時代に合わないじゃん」という世論工作を、周到にすすめてきた支配層がある、ということですね。

それを指を咥えて見ているしかないことに、苛立ち、悲しくなります。
「抑止力」のための防衛などと政府は言います。しかしなぜ抑止力=軍備増強となるのか理解できません。
すぐに武器に頼るのは、己の外交能力の無さを露呈しているだけなのに、よく、恥ずかしくないものだと呆れます。
昨今の「抑止力」という言葉が大嫌いです。web上の辞書では『活動をやめさせる力。思いとどまらせる力。「核―」「犯罪の―」』と出てきますが、その前に対話が基本ですのに、外交能力がないから武器に頼るのでしょう。
いや、特に頼っているわけでもないのかもしれませんね。何も考えずに、原発同様、武器商人から、たっぷりお金をもらっているだけかも。
【2011/06/10 21:21】
>M様
文面から推察致しますと、私の意見に対する反論と思われるため、
貴兄の見解に対する私の見解を述べさせて頂きます。
ただここは鯱美嬢のブログであり、
私とM様の応酬になっても彼女が迷惑するだけだと思われますゆえ、
この件に関し私が反論を書くのはこれ1回とさせて頂きます。

まずご指摘の、
>国際的にいえば「軽空母」といえるぐらいの配備を、
>自衛隊はすでにすすめているからです。
>これが「ひゅうが」型ヘリコプター搭載駆逐艦。
>ヘリを10機も搭載でき、13500トン。
>10000トンを超える駆逐艦は、世界的にはほとんどないです。
>ふつうこれは空母といいます。

私がイージス艦について言及したのは、
それが、本来的には(実態として)いわゆる専守防衛的な役割を持った存在であるのに対し、
大石氏の言によれば、
「人を殺しにいく」=侵略的かつ殺戮兵器として捉えられていることに反論したかったことに他なりません。
その観点から述べさせて頂きますと、
「ひゅうが」型ヘリコプター搭載駆逐艦が侵略的かつ殺戮兵器であるか否かが問題なのであって、
国際的にいえば、軽空母であるとか空母であるとかはどうでもいいことなのです。

ご高承の通り、ヘリコプターは友軍の制空権下において敵地上戦力殲滅に威力を発揮する装備であり、
制空権が確立されていない他国領土を侵略する性格のものではありません。
ですから、英国ハリアーの如き垂直離着陸可能な戦闘機を搭載しない限り、
「ひゅうが」型ヘリコプター搭載駆逐艦は侵略的殺戮兵器=「軽空母・空母」足り得ないのだと思います。
現状の自衛隊兵器・装備の性格を考えますれば、尖閣・竹島・北方領土を守るのがその目的であって、
近隣他国へ侵略を行う意図は皆無であることは明白ですね。

>仮に、「国を守るため」であっても、
>現在のような自衛隊を持つことを憲法違反ととらえている憲法学者は8割です。

色々な考えはあると思いますが、自衛隊違憲とする憲法学者が(ご指摘通りなら)8割もいる一方、
9条改正に8割の国民が賛成しているのもまた事実のようです。(日経’11.5アンケート)
経済的豊かさを追求するあまり、
国防に関してあまりにも無知蒙昧であった我々日本国民もようやく気が付いたと見るべきでしょう。
tk 2011/06/10(Fri)01:20:01 編集
Re:>M様
>tk様

M様(peace09様)へのコメントに対しての横レスになってしまいますが、

>ただここは鯱美嬢のブログであり、私とM様の応酬になっても彼女が迷惑するだけだと思われますゆえ、

全く迷惑だなんて思っておりまっせん。
聡明なお二方の議論であれば、傾聴に値します。

拙ブログですが、ここは若い学生さんも覗いてくれています。
若い方の感性を刺激し、思考の機会を与えていただきたいと思います。^^
【2011/06/10 21:35】
村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ
村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文(上)
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110611k0000m040017000c.html?toprank=onehour

~結局のところ、我々はこの地球という惑星に勝手に間借りしているわけです。どうかここに住んで下さいと地球に頼まれたわけじゃない。少し揺れたからといって、文句を言うこともできません。ときどき揺れるということが地球の属性のひとつなのだから。好むと好まざるとにかかわらず、そのような自然と共存していくしかありません。~

1部抜粋。

村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文(下)
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110611k0000m040019000c.html

広島にある原爆死没者慰霊碑にはこのような言葉が刻まれています。

「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませんから」

素晴らしい言葉です。我々は被害者であると同時に、
加害者でもある。そこにはそういう意味がこめられています。
核という圧倒的な力の前では、我々は誰しも被害者であり、
また加害者でもあるのです。
その力の脅威にさらされているという点においては、
我々はすべて被害者でありますし、
その力を引き出したという点においては、
またその力の行使を防げなかったという点においては、
我々はすべて加害者でもあります。~

~何故そんなことになったのか?
戦後長いあいだ我々が抱き続けてきた核に対する拒否感は、
いったいどこに消えてしまったのでしょう?
我々が一貫して求めていた平和で豊かな社会は、
何によって損なわれ、歪められてしまったのでしょう?

理由は簡単です。「効率」です。

原子炉は効率が良い発電システムであると、
電力会社は主張します。つまり利益が上がるシステムであるわけです。
また日本政府は、とくにオイルショック以降、
原油供給の安定性に疑問を持ち、
原子力発電を国策として推し進めるようになりました。
電力会社は膨大な金を宣伝費としてばらまき、
メディアを買収し、原子力発電はどこまでも安全だという
幻想を国民に植え付けてきました。

そして気がついたときには、
日本の発電量の約30パーセントが
原子力発電によってまかなわれるようになっていました。
国民がよく知らないうちに、地震の多い狭い島国の日本が、
世界で三番目に原発の多い国になっていたのです。

そうなるともうあと戻りはできません。
既成事実がつくられてしまったわけです。
原子力発電に危惧を抱く人々に対しては
「じゃああなたは電気が足りなくてもいいんですね」
という脅しのような質問が向けられます。
国民の間にも「原発に頼るのも、
まあ仕方ないか」という気分が広がります。
高温多湿の日本で、夏場にエアコンが使えなくなるのは、
ほとんど拷問に等しいからです。
原発に疑問を呈する人々には、
「非現実的な夢想家」というレッテルが貼られていきます。

そのようにして我々はここにいます。
効率的であったはずの原子炉は、
今や地獄の蓋を開けてしまったかのような、
無惨な状態に陥っています。それが現実です。

原子力発電を推進する人々の主張した
「現実を見なさい」という現実とは、
実は現実でもなんでもなく、
ただの表面的な「便宜」に過ぎなかった。
それを彼らは「現実」という言葉に置き換え、
論理をすり替えていたのです。

それは日本が長年にわたって誇ってきた
「技術力」神話の崩壊であると同時に、
そのような「すり替え」を許してきた、
我々日本人の倫理と規範の敗北でもありました。
我々は電力会社を非難し、政府を非難します。
それは当然のことであり、必要なことです。しかし同時に、
我々は自らをも告発しなくてはなりません。我々は被害者であると同時に、
加害者でもあるのです。そのことを厳しく見つめなおさなくてはなりません。
そうしないことには、またどこかで同じ失敗が繰り返されるでしょう。

「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませんから」

我々はもう一度その言葉を心に刻まなくてはなりません。

ロバート・オッペンハイマー博士は第二次世界大戦中、
原爆開発の中心になった人ですが、
彼は原子爆弾が広島と長崎に与えた惨状を知り、
大きなショックを受けました。
そしてトルーマン大統領に向かってこう言ったそうです。

「大統領、私の両手は血にまみれています」

トルーマン大統領はきれいに折り畳まれた白いハンカチを
ポケットから取り出し、言いました。「これで拭きたまえ」

しかし言うまでもなく、それだけの血をぬぐえる清潔なハンカチなど、
この世界のどこを探してもありません。

我々日本人は核に対する「ノー」を叫び続けるべきだった。
それが僕の意見です。

我々は技術力を結集し、持てる叡智を結集し、
社会資本を注ぎ込み、原子力発電に代わる有効なエネルギー開発を、
国家レベルで追求すべきだったのです。
たとえ世界中が「原子力ほど効率の良いエネルギーはない。
それを使わない日本人は馬鹿だ」とあざ笑ったとしても、
我々は原爆体験によって植え付けられた、
核に対するアレルギーを、妥協することなく持ち続けるべきだった。
核を使わないエネルギーの開発を、日本の戦後の歩みの、
中心命題に据えるべきだったのです。~

~日本で、このカタルーニャで、
あなた方や私たちが等しく「非現実的な夢想家」になることができたら、
そのような国境や文化を超えて開かれた
「精神のコミュニティー」を形作ることができたら、
どんなに素敵だろうと思います。それこそがこの近年、
様々な深刻な災害や、悲惨きわまりないテロルを通過してきた我々の、
再生への出発点になるのではないかと、僕は考えます。
我々は夢を見ることを恐れてはなりません。そして我々の足取りを、
「効率」や「便宜」という名前を持つ災厄の犬たちに追いつかせてはなりません。
我々は力強い足取りで前に進んでいく
「非現実的な夢想家」でなくてはならないのです。
人はいつか死んで、消えていきます。しかしhumanityは残ります。
それはいつまでも受け継がれていくものです。我々はまず、
その力を信じるものでなくてはなりません。

1部抜粋。

素晴らしいスピーチです。
エントリーするつもりでしたらゴメンなさい。
国民! 2011/06/11(Sat)10:10:33 編集
Re:村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ
>国民!様

【村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ】のご紹介、ありがとうございました。
出掛けておりましたので、ネットでちらとこの情報を目にしたのですが、TVニュースも新聞記事も読み損ねてしまいましたので、リンク先で全文を読みました。
とても感動的な内容でしたね。

私は特にこの一言に重さを感じます。

>ここで僕が語りたいのは、建物や道路とは違って、簡単には修復できないものごとについてです。それはたとえば倫理であり、たとえば規範です。
それらはかたちを持つ物体ではありません。いったん損なわれてしまえば、簡単に元通りにはできません。機械が用意され、人手が集まり、資材さえ揃えばすぐに拵えられる、というものではないからです。<

村上春樹さんは、
>原発に疑問を呈する人々には、「非現実的な夢想家」というレッテルが貼られていきます。<
とおっしゃいましたが、制御不能で大気中にも海中にも汚染を撒き散らし、日本国内だけでなく、世界中の人々に不安と恐怖をもたらしているのに、それでも原発を推進する人々こそ「非現実的(非人間的)な夢想家(殺戮家)」です。

憲法前文をよっく読み直して欲しいものです。


【われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、
平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

われらは、いづれの国家も、
自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、
政治道徳の法則は、普遍的なものであり、
この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、
他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけ、
全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。】 
【2011/06/15 00:19】
おっしゃることはわかります
どのような人に対してであっても「非人間的な殺戮家」と述べてはならないと思います。
言語は丁寧に扱うべきものではないでしょうか。
通りすがり 2011/07/02(Sat)16:16:21 編集
Re:おっしゃることはわかります
>通りすがり様

コメントありがとうございます。

殺戮家も人間には違いありませんもんね。
そこいらの雑踏を通りすがる、極フツーの人だってこと、忘れてはいけませんね。
ご指摘どうもありがとうございます。
【2011/07/04 17:59】
殺戮家?

 冬場電気暖房で月3万円支払っているので、それが5万円になったら非常に困ると考えている私も殺戮家?

 原発の危険性をただ「津波対策」の1点に矮小化して、カタをつけようとしている。
 そう言う連中に腹が立つのも解ります。
 地震がきっかけで、隠されている多くの欠陥の中の一つが表面化しただけなのは明白なのですから。

 しかし、私はまだまだ時間が必要だと考えています。
 経済性でも、原発は非効率だと証明できなければ、日本が反原発の方向に動いても、中国等の原発推進施策は変わらないと思いますし・・・・。
 
 この国の技術力に期待します。我慢比べにも限界がありますよ。
donjara 2011/07/04(Mon)21:11:34 編集
Re:殺戮家?
>donjara様

コメントありがとうございます。

私は原子力発電所の即時停止を希望しておりますが、原発からの供給量は必要電力の3分の1とか。
そもそも代替エネルギーが全く無いとも思えませんし、休眠している火力発電所を再稼動させれば、原発に依存している3分の1など供給出来るんじゃないかと思ってます。
電力会社を自由選択できない一般家庭での電気使用量など、電力会社の大口株主になっている大手資本企業に比べるにも値しないんじゃないかな(世帯数は多いけど)。だから殺戮家とは思いません。

この期に及んでも休眠原発を再稼動を決定する某大臣をはじめとする政府や電力会社、マスコミや偉い学者さん達のことを言ったつもり。

この猛暑の中でも節電を強いられ、しかも違反企業には罰金だなんて、どう考えてもおかしい。
何のための節電なのかさえ、私にはよく分かっていないのだけど、とりあえず扇風機だけで過ごしています。

【2011/07/05 21:47】
九州電力
九電の原発やらせメール、ネットで暴露されていた
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1107/07/news062.html

「明日の説明会で、九電がグループをあげて
佐賀県民を装って発電再開容認のメールを送るよう業務命令が出されている」

6月25日、ツイッターなどで、こんな情報が出回った。
参加の方法なども詳しく記されていたため、
報道各社は九電側に事実関係を問い合わせたが、
広報は真っ向否定。
しかし、共産党の日刊機関紙「しんぶん赤旗」は7月2日付で
「九電が“やらせ”メール」などと報じていた。

眞部利應・九電社長によると、問題のメールは、
原子力発電本部の課長級社員が6月22日、
子会社4社や九電の原発関連社員3人に「説明会の進行を見ながら自宅から、
再開容認の立場で意見を発信してほしい」といった内容で送信。
実際に何通のメールが番組に送られ、紹介されたかは把握していないという。
子会社の社員は福岡市民を中心に約2300人。

ツイッターでこの事実が暴露された直後から、ネット上では、
「真摯にかつ国民の共感を得ることができる」メールを求める九電への皮肉を込めて、
次のような例文が公開されていた。

《原子力発電所とは何の利害関係もない、中立的な県民の一人です。
保安院や専門家のお話をお聞きし、
福島の事故は津波によるものだと確信できるようになりました。
地震対策は後でもいいと感じられるようになり、
暑い夏にクーラーが使える日が楽しみです》

この例文をもとにしたメールが実際に送られたかは不明だが、
やらせメールを送った子会社はすべて福岡市が本社。
メールを受信した原発関連社員も、
2人が川内原発(鹿児島)所属で佐賀県民ではない可能性が高い。
佐賀県民は県外の“九電ファミリー”に寄ってたかって小馬鹿にされた格好だ。

九電が“やらせ”メール
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-07-02/2011070201_01_1.html

やらせメール部長級が指示、九電組織ぐるみで送信
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110707-OYS1T00678.htm

九電関連会社、全社員2100人にやらせメール要請公開
http://www.asahi.com/national/update/0707/SEB201107070021.html

原発利権を手放したくない電力会社は困ったものですね。
国民! 2011/07/07(Thu)22:32:14 編集
九州電力
「やらせメール」とは情けない
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE1E3EAE2EBEBE2E2E2EAE2E5E0E2E3E38297EAE2E2E2;n=96948D819A938D96E38D8D8D8D8D

九州電力の社員らが玄海原子力発電所
2、3号機の再稼働をめぐる国主催の説明会に「やらせメール」を
送っていた問題が明らかになった。
社員らが一般市民を装い、
再稼働を支持するメールを送っていた。

説明会は玄海原発の再開について、
賛否両面から佐賀県民の率直な意見を聴く場として企画された。
当事者である電力会社の社員が身分を隠し、
一方的な意見を送ったのは、説明会の公平性を踏みにじる。
原子力利用の大原則である「民主的な意思決定」にも反する。

福島第1原発の事故で国民は原発に不安を募らせている。
原発関係者が謙虚に反省しなければならないこの時期に、
九電の行為は情けない。

やらせメールは、経済産業省の主催で6月26日に
佐賀市で開いた説明会に送られた。
その4日前、九電の原子力発電部門の社員が本社や
子会社の複数の社員に「一国民の立場」から玄海原発の
再開を支持する意見を送るように依頼したという。

説明会が開かれた時点で、
佐賀県玄海町長や県知事は再稼働について態度を保留していた。
やらせメールが首長の判断に影響を与えた可能性もあった。
九電が組織ぐるみで「見せかけの県民世論づくり」を
意図していたのなら、許されない。

真部利応社長は7日、
「(社長を)続けるにしても長くはない」と辞任を示唆した。
だが前日の記者会見で自身の関与について「ノーコメント」と繰り返し、
「そんなに大きな問題ですか」と述べた。
事の重大さの認識が希薄だったのではないか。

電力会社は地域の電力供給をほぼ独占し、
地域経済に強い影響力をもつ。
そのおごりと甘えが今回の問題の背後になかったか。
外部の専門家を交えて徹底した調査が必要だ。

一方で、説明会の開き方にも問題があった。
出席者は経産省が募った地元商工団体幹部や主婦ら7人に限られ、
ケーブルテレビなどで公開された。
本来なら、多数の市民が自由に意見を言える場とすべきだ。

福島原発の事故の遠因には「原子力ムラ」と
呼ばれる閉鎖的な体質があったとされる。

これから原子力政策の進め方を冷静に議論するためにもまず、
電力会社が閉鎖的な体質から脱却しなければならない。

社説:九電やらせ指示 変わらぬ体質に驚く
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20110708k0000m070124000c.html

「民意」を捏造(ねつぞう)しようとした、あまりに浅はかな行為だ。
定期検査で止まっている九州電力玄海原子力発電所
(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開に向け、
経済産業省がケーブルテレビで放送した県民への説明番組に対し、
九電の課長級社員が子会社などに、
原発再稼働を支持する電子メールを投稿するよう依頼していた。
九電の信用が失墜しただけでなく、
原発事業全体に対する国民の不信感を一段と増幅しかねず、
経営トップの進退にも直結する不祥事といえるだろう。

この社員は、子会社4社の社員4人と
九電社内の原発関連部署3カ所の3人に、
メールで依頼した。しかも、九電関係者と分からないよう、
自宅などのパソコンから送信するよう、
「隠蔽(いんぺい)工作」も指示していた。
民意を不正に操作する「犯意」は明らかだ。この問題をめぐっては、
今月4日に、九電川内原発がある鹿児島県の県議会でも、
メールで依頼したことの真偽について質問が出たが、
九電幹部は明確に否定。6日に国会で取り上げられて初めて、
社長が事実を認めた。

電力業界ではこれまで、数々の事故隠し、
データ捏造などが問題になり、住民の信用を損ねてきた。
東電の福島原発事故では、そうした独善的、
閉鎖的な企業体質の改善が強く求められた。
しかし、今回も反省は生かされなかったようだ。

国民の不信感は、他の電力会社へも波及しかねない。
原発への国民の視線が厳しさを増し、
定検を終えた原発も再稼働できない事態が続いている。
再稼働には、地域住民の理解と納得が欠かせないだけに、
今回の不祥事の影響は深刻だ。
実際、再稼働を了承していた玄海町長は、了承を撤回した。
政府の「ストレステスト」実施という要因も加わったが、
地元の信頼は大きく損なわれた。

「やらせメール」に関しては、
上司を含めた他の社員の指示や関与など不明な点も多い。

まず、事実関係を調査し、その結果を明らかにしなければならない。
九電は、調査結果を踏まえ、
再発防止に向けたコンプライアンス(法令順守)体制の立て直しを急ぐ必要がある。

それにしても、なぜこんな愚行を犯したのか。
海江田万里経産相が定検中の原発について、
「安全宣言」したことに代表される原発再開を急ぐ動きと無関係ではないだろう。
地元も再稼働に前向きとみられた玄海原発には、再開の一里塚として、
再開促進派の期待は大きかったようだ。もともと県民への説明番組にしても、
出席者が国の選んだ7人に制限されたことなどから
「再開への地ならし」との批判があった。
拙速が招いた愚行だったということだ。

九電やらせメール:子会社4社 依頼を末端まで浸透
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110708k0000m040149000c.html

九州電力役員も関与だそうです。
国民! 2011/07/08(Fri)21:13:31 編集
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